日露本店のこだわり
こだわる理由1
【牛、一頭一頭すべて違う】
一番の理由は牛も人間も他の動物と一緒で、一頭一頭すべて違うという所です。
それは外見だけでなく肉も全て一頭ずつ違います。
今では家畜改良事業団さんや各農家さんの努力もありできるだけ安定した肉牛もつくられています。牛も競走馬のサラブレッドと一緒でどういう体型に育つか、どれだけ脂肪交雑(サシ)が入るか等は血統で7割方決まってきます。
ほとんどの繁殖・肥育農家さんでもその牛のお父さん(1代祖) お母さんのお父さん(2代祖) お母さんのお母さんのお父さん(3代祖) まではみていると思いますが気にかける人や事業団では5代祖ぐらいまではみます。
市場等で牛を買う時に血統を知る事は出来ません。
当店の場合は枝肉を見た時に大体の想定をたてて買うようにしています。
こだわる理由2
【育った環境】
餌の種類や与え方のタイミング、育った土地の気候・風土等も牛の成育に大変影響を与えます。
血統だけではまだ足りません、先に書いたように同じ親戚・兄弟でもいい肉牛になるとは限りません。
これには餌の種類や与え方のタイミングはもちろんの事、その土地の気候・風土等も大変影響致します。
(ワインや作物と同じ原理で)その土地の土壌や水がよければいい作物が育ちます。
その作物や水を牛が食べたり飲んだりする訳ですから、それと、牛にストレスを与えてない事も大事だと思います。
これには農家さんの牛に対する観察力や愛情がでてきますから。
こだわる理由3
【A-5の肉】
こう言った点が揃うといい肉牛になる可能性は高いと思いますが、
それではいい肉牛とは何なんだろうか?
最近A-5の肉というのをよく耳にするようになりましたが、A-5の中にもいろいろあるという事です。
確かに大まかな振り分けでは上位ランクになるのでいい肉牛と言えるものに近いとは思います。
その中にも脂肪交雑(サシ)だけが5等級(脂肪交雑8~12のもの)で肉生地の粗いものや、水気の切れていない肉の締りのないもの等も数多くあります。
その場合、4等級のものでも5等級の肉を凌駕する事がよくあります。
私の場合は肉生地がよく、肉の筋繊維が細かく口の中でほどけるものであり、脂質がよく脂の融点が低く甘みがあり、何より肉らしい香りがたつものを優先させて、その上で淡い肉色でありサシの入り方がロース・もも・ばら等においてしっかり伸びのあるもので、何よりも一番大事なのは、私自身が食べたいと思うものという事をいつも心掛けています。